フィンランドの食材で大自然を味わう【調理食品・加工食品コンサルタント日記】


周りが海に囲まれ、魚に関しては天然物に接することが多い日本人にとっては、「自然食材」というのは、非常に斬新なキーワードですね。
そして、それを輸出品目として打ち出すマーケティング施策を考えた方が、フィンランドのいずこかにいらっしゃるということでしょう。
素晴らしいコンセプト・着眼点!ぜひ一度、どんな方が企画されたかお会いしてみたいものですね。

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フィンランドの食材で大自然を味わう
http://www.finland.or.jp/Public/default.aspx?contentid=273321&nodeid=41206&culture=ja-JP

自然食材は、フィンランドの輸出品目の中でも急成長を遂げている。またフィンランドの滋味あふれる食材は、世界の数ある料理コンクールでも注目を浴びつつある。ボキューズ・ドール国際料理コンクールで受賞したシェフ、サミ・タルバリは日常の食生活においても積極的に、自然の恵みを取り入れることを提唱している。
さわやかな風が吹き抜ける、氷点下のヘルシンキのマーケット広場で、自然料理のシェフ、サミ・タルバリはポルヴォー沖の群島で取れた大きな淡水タラの一種、カワミンタイを惚れ惚れと見ていた。
「フォアグラなんて今時必要かい?この丸々太った肝臓で、おいしいパテを作ることができるというのに」と、タルバリはカワミンタイの内臓を指差しながら言う。
フィンランドでも自然食材の先駆者として有名なタルバリは、自然の滋養をふんだんに含んだ食材がもっと一般的になるべきだと言う。タルバリは書籍、テレビ番組、政府関係者との海外訪問を通じて、自然の贈り物である栄養豊富な食材への熱意をアピールしている。風味、栄養、そして色彩に富む自然食材は、無料で手に入る上、非常にエコで倫理的な食材だ。

二酸化炭素排出に配慮した食材

「できる限り持続可能な形で育った自然食材を用い、食材は野菜であれ肉であれ、余すことなく使用するのが信条」と、タルバリは語る。「たとえば国内で手に入らない貝類であったとしても、他の地域ではなく北欧内で調達する。食材を獲ったり運搬するときに、なるべく二酸化炭素を排出しないことにこだわりがある」
タルバリはロンドンのレストランに勤めていた10年ほど前、自然食材に潜んでいた虫に刺されたことがある。
「ある日、マイルス・アーヴィングというハンターが、ブロッコリーに似たハマナと呼ばれるとても上品でおいしい食材を持ち込んできた。それからいろいろなハーブや植物を取引するようになったんだけど、最初はどう扱ったらいいのか見当もつかなかったよ。ちょうどその頃アーヴィングは食材の本を出すところで、シェフたちにアイディアを尋ねていた。そして食材を探しにケントに行かないかと、僕にも声をかけてくれたんだ。自生するフェンネルやクレソンも、想像以上に化ける可能性のある食材だということが確信できて、いい経験だった」
5年前にフィンランドに戻ってから、タルバリは森に生える植物、キノコ、ベリー、コケ、地衣類を口にするようになった。それからというもの、パセリを使う代わりにニワトコ、ルッコラの代わりに野生のイエロー・ロケットクレソンを用いるようになり、イラクサやトウヒの若芽を使った新たな調理法の研究にも余念がない。

自然食材の福音

タルバリは食材を収集する際に、その食材がどういったものかを調べることが重要だと言い、フィンランドに生育する植物等の情報を鮮明な画像と共に、8ヶ国語で閲覧できるNatureGateのウェブサイトおよびアプリを薦める。とくにキノコ狩りの際には重宝するはずだ。
狩人や漁師と組んで、タルバリはヘラジカ肉、鹿肉、家禽類の肉、そして魚を追い求めるようになった。「カマスはなんて美しく、きれいで、使用用途に富んだ食材なんだろう。一般的に小さいものが好まれるけど、大きいサイズのものも遜色ない味だし、そもそも骨も取り除きやすい。刺身にして食べたり、酢でしめてセビーチェにするのも最高だよ」
タルバリはヘルシンキ市内でも名を馳せるレストラン「カレリア」や「カンプ」で、また2ヶ国語で記された自著『Wild Herb Cookbook』や『Koivunmahlaa & Kaviaaria(白樺の樹液とキャビア)』で、自然食材のもたらす福音をもっぱら布教中だ。『Mäti(魚卵)』という本ではレシピを紹介している。2013年春、タルバリは自然食材を用いた料理をテーマにしたフィンランドのテレビ番組「Top Chef TV」に登場する。
タルバリの著書は、ヘルシンキにある「Eat & Joy Farmers’ Market」で購入することができる。この店ではベリー、キノコ、ハーブ各種が1年を通してドライ、冷凍、ジャム、ジュース、そしてお茶になった状態で販売されている。なお、フィンランドの伝統的な市場では毎年夏と秋にベリーやキノコの数々、魚は年中を通して入手可能だ。

ムーブメントの始まり

フィンランドの市場ではイタリアの人気食材、ヤマドリタケが手に入る。その人気のあまり、イタリアからフィンランドにキノコ狩りに訪れる人も多い。そして日本人と中国人の関心が高いのは、心臓血管関連の病気の予防になり、健康を促進するリンゴンベリーとブルーベリーだ。
フィンランドの自然食材は2010年にラップランドで開催された、トップシェフの集う食のイベント「Cook it Raw」といった行事でも注目されている。また、フィンランドのアレクサンデル・ストゥブ欧州・貿易大臣は自然食材のプロモーションのため、タルベリを世界各国で紹介し、サポートする。
「これらのプロモーションによって、はっきりとした四季をもつフィンランドの特別な生育環境で育まれた自然食品に対して、より興味をもっていただけると幸いです」と、フィンランド食文化普及協会のサリ・マッティラ会長は語る。
マッティラは、2013年1月末にフランスで開催された世界料理コンテスト「ボキューズ・ドール」でフィンランドの自然食材をテーマにした作品を発表したシェフ、ミカ・パロネンの主催するチームの一員だ。パロネンの作品にはよく火を通した地衣類、リンゴンベリー、ネズ、ヤマドリタケ、そしてタルバリから贈られたワイルドローズの花びらがあしらわれた。
「自然食材の魅力が知られていくのは素晴らしいことだよ」と、タルバリは言う。「自然食材は、もはや国家レベルのムーブメントになっている」

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