なぜ食材費60%超でも利益が出るのか? 常識破り、「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」のビジネスモデル。【調理食品・加工食品コンサルタント日記】
飲食業界で最注目の企業、VALUE CREATEの社長の本です。
自分も拝見させていただきましたが、本当にすばらしい内容ですね。
食品に関わる人間であれば、必読!だと思います。
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なぜ食材費60%超でも利益が出るのか? 常識破り、「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」のビジネスモデル。
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130405-00010001-bizbookm-nb&ref=rank
本日の一冊は、ブックオフの創業者であり、現在、「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」で大ブレイク中の坂本孝さんによる経営論。
スキャンダルにより、一時はビジネス界から葬り去られた著者が、常識破りのビジネスモデルを引っ提げて、まさかの飲食業界に挑戦。
食材費60%超。フレンチなのに立ち食い形式で驚異の3回転。「一流の料理人が、高級食材を“じゃぶじゃぶ”使用した一流の料理をつくり、お客さまが驚くほどの安い価格で提供する」コンセプトで大勝利を収めた著者が、どうやってこのビジネスモデルを実現したか、その詳細を書いています。
著者は、飲食業、ブックオフ以前にも家業を手伝ったり、ピアノの中古ビジネスを手掛けたりして、ビジネスの勘所を知っている人物。
徹底した現実主義者であり、本書でも、のっけからこんなことが書いています。
<ビジネスの戦いに勝つ条件は、そのビジネスモデルに「競争優位性」があること。そして、参入障壁が高いことです>
では、著者が手掛けた「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」の「競争優位性」と「参入障壁」は何か。
本書を読む限り、「競争優位性」は、あり得ない価格と料理のクオリティ。参入障壁は、飲食コンサルタントも驚きの食材費の高さ、リクルーティングが難しい一流シェフを揃えたこと、回転率を上げるノウハウと、それに伴い発生するさまざまな問題への対処法などでしょうか。
食材費60%超でも利益が出る理由を、著者はこのように説明しています。
<料理の原価率は60%を超えていますが、これを立ち飲みのスタイルにして、客数を回転させることによって、これまでの常識にない数字をつくり上げているのです。シミュレーションでは、原価率が88%であっても利益が出ます>
事実、本書には、座席が1.0回転、1.5回転、2.0回転、2.5回転、3.0回転、3.5回転、4.0回転の場合の利益シミュレーションが載っており、これによると、3.0回転した場合の損益分岐点フード原価率は76%。4.0回転すれば、損益分岐点フード原価率は88%にまで跳ね上がります。
このシミュレーションを見るだけでも驚きですが、さらに家賃に対する著者の見方も
参考になります。
<家賃比率が15%というのはよくある数字ですが、これはお店の回転数を1回転と想定しているものです。そして、グランメゾン(ミシュラン三ツ星級の超高級フランス料理レストランのこと)であれば4人席に3人座ることもあるので0.75回転しかしません。でも、それが仮に4.5回転すれば客数は6倍となります。売上げが6倍に上がることにより、家賃比率は2.5%まで落ちることになります。普通の家賃比率15%に対して2.5%であれば、12.5%浮くことになり、その分を原材料につぎ込んでも大丈夫ということになるのです>
宅急便がそうであったように、理論的には正しくても、黒字が出るかどうか、やってみるまでわからないビジネスモデルは、参入するのに勇気が要ります。
それを実行するのがビジネスの醍醐味なのですが、本書からは、そのワクワク感が、十分なほど伝わってきます。
あっと驚くアイデアとビジネスモデル、それを支えたシミュレーションと余裕資金、広がりの感じられるビジネス展開…。
これぞビジネス、と思わず膝を打ちました。
起業家を目指す方、経営者は必読の一冊です。
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