1年後に迫る消費税増税もPOSレジ変更の関心はまだ薄く、駆け込み買いがトラブル生む可能性も【調理食品・加工食品コンサルタント日記】


以前に比べ、POS等のシステム面での体制が飛躍的に進歩が進み、
5%増税当時以上に、問題が起こる可能性は低いのではないでしょうか。

ただし、そうしたシステム面での体制が整い情報の蓄積は容易になったものの、
それを活用し、現場に活かすことが出来ているか・・・というと正直疑わしい・・。

そのため、もちろん、消費税増税時にどうオペレーション対応するかも重要です。
が、それ以上に、増税というタイミングを機に、
蓄積する情報をより有効に活用できる体制を見直すことを検討すべき、
とも考えられるのではないでしょうか。

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1年後に迫る消費税増税もPOSレジ変更の関心はまだ薄く、駆け込み買いがトラブル生む可能性も
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20130415/471072/?ST=system&P=3

 約1年後の2014年4月1日、消費税が現在の5%から8%に変わる──。そうなった場合、消費者にとって最も身近なスーパーマーケットやコンビニエンスストア、飲食店などでは日々、増税を実感することになる。

 こうした小売店や飲食店に欠かせないPOS(販売時点情報管理)レジは、消費税の税率が変わるタイミングで、システムの設定を変更しなければならない。全国に店舗網をチェーン展開する企業は、変更作業の対象となるPOSレジの台数が、それこそ数千台から数万台に達する。もちろん、台数の多さにかかわらず、小規模の店舗でも変更作業は避けられない。

 とはいえ、POSレジ変更の“タイムリミット”まで、ちょうど残り1年を切った現時点ではまだ、関係者の慌しさは見られない。POSシステム大手の東芝テックに確認してみると「ようやく問い合わせが入り始めたところ。まだ大きな動きは見られず、本格化するのはこれから」という。

 これには、取材を始めた私はちょっと拍子抜けした。しかし、それが現実であることを確認できたのは、現時点での収穫だったといえる。

 私が消費税の税率変更に伴うシステム修正に関心を持っているのは、前回の増税時にも取材をしているからだ。

 1997年4月、消費税がそれまでの3%から現在の5%に変わったとき、当時駆け出しの記者だった私はこのテーマで取材をしている。そして、そのとき私が在籍していた日経コンピュータの誌面で「記者座談会」に参加し、システム周りの影響を議論した。ただし、結果的には大きな混乱は見られなかった。その点も今回東芝テックに改めて聞いてみたが、やはり「混乱した記憶はない」との答えだった。

 さて、あれから16年もの年月が流れ、再び消費税が変わるときがきた。この間、私たちを取り巻くシステム環境は16年前には想像もできなかったほどに劇的な進化を遂げた。

 はたして、今回はどんな問題が起こり得るのか。事前に想定しておく価値はある。

 そこで私は1年を切ったこのタイミングで、久しぶりに消費増税をテーマに取材を始めてみようと考えた。

量販・飲食・物販と、業種によって想定される問題は異なる

 今回真っ先に取材したPOSシステム大手の東芝テックは、業種ごとにPOSレジの担当部署が異なっている。2013年4月中旬時点での取材では、量販店と飲食店、物販店の3つの担当者にそれぞれ応対してもらって、状況を聞いた。

 まずはスーパーなどのチェーン店が対象となる量販店。この業界は何より、POSレジの設置台数が非常に多いことが特徴だ。しかも最近はコンビニに限らず、24時間営業や深夜営業が珍しくない。

 チェーン展開するのはほとんどが大企業なので、組織だったシステム対応が可能だ。とはいえ、「消費税率が変わる前日の2014年3月31日のギリギリのタイミングを待って、一斉にシステムを変更することになる。深夜でも営業時間中の店舗は多く、変更処理は日付が4月1日に変わる瞬間の一発勝負。失敗は許されない」と、システムソリューション事業本部リテールソリューション事業部量販ソリューション商品部量販ソリューション商品第一担当の杉田延裕専門主幹は話す。

 具体的には、各店に設置されているPOSレジをまとめて管理する、店内の「ストアコントローラー(通称ストコン)」に、4月1日午前0時からの税率変更や売価変更を事前に仕込んでおき、一斉に実行をかけることになる。

 チェーン店の場合、商品の売価は本部でコントロールしていることが多いが、一部の売価は現場でも手動で変更できるようにしておく必要があるという。ただし、量販店の中には、POSレジだけを見てもマルチベンダー環境で運用しているところもあり、POSレジ業者ごとに事前に対応状況を確認しておく必要はありそうだ。

 POSレジの台数が多くても、現時点ではまだ、変更作業にそれほど大きな関心が集まっていないのは、2004年4月の総額表示対応のときに「いつでも売価や税率の設定を変更できるように仕組みを整えた企業がほとんどだから」(杉田専門主幹)という一面もある。

 むしろ、業界の最大の関心事は「消費税還元セール」の実施を禁止する議論の方にある。これには多くの量販店のトップが反対を表明している。

値札の付け替えの方が大きな問題

 続いて、飲食店。この業界は大手のチェーン店と、街なかにある大小様々な独立店舗が混在するのが特徴だ。POSレジの設置台数も、会社によって実に様々。それこそ、POSレジが1~2台しかない個人経営の小さな店もたくさんあるので、「税率変更に伴うPOSレジの設定変更に対し、個別訪問や電話、メールなどで隅々まで情報を行き届かせる努力がいる。それでも全ての店舗を回ることはできないので、簡単に設定変更できるツールなどを用意することになるだろう」(飲食システムソリューション担当の新庄誠司専門主幹)。

 一方、売価変更については、飲食店は取り扱う単品数やメニュー数が多くても数百程度と少ない。手動でもできる範囲だ。しかも売価はメニューの中身の組み合わせ変更によって、設定に融通が利く。「税率変更だけでなく、メニュー変更のタイミングと合わせて、作業を進めることになると見ている」(新庄専門主幹)。

 最後に物販店。例えば、代表格の衣料品店では「POSレジの設定変更以上に、各商品に既に付いている値札の付け替えの方が悩ましい問題になる。3月31日時点で付いている値札の商品は、4月1日以降もそのままの値段で売り切ってしまうなど、付け替え作業にかかるコストや時間との兼ね合いで、各企業は個別の判断を求められるかもしれない」(物販システムソリューション担当の杉山健二専門主幹)。

 その点、スーパーなどの量販店は「新しい売価の棚札を事前に裏側に仕込んでおいて、4月1日になったら一斉に表に出して変えるような、現場でのアナログ対応も数多く出てくる」(同)。そうした作業を誰がどの時間帯に実施するかは、あらかじめ決めておかなければならない。

 なお、業種や規模に関係なく、最近は多くの店舗がポイントカードを導入している。そのため、税率や売価の変更だけでなく、ポイント付与のルールも確認や見直しが必要だ。

 例えば、「税抜き100円で1ポイントを付与するのか、105円で1ポイントのままにするか、増税後は108円で1ポイントにするかなどで、設定は変わってくる」(量販ソリューション商品第一担当の杉田専門主幹)。

 もう1つ、厄介な問題は、消費税が2015年10月に8%から10%にさらに上がる見通しであること。短期間に2度の変更作業が発生するだけでなく、このときには一部の商品群に限って税率を低く設定する「複数税率」の導入が検討されている。

 こうなると、システム設定はより複雑になり、システムそのものに修正を加える必要に迫られる可能性がある。場合によっては、税率が5%、8%、10%と3つに分かれる時期にまたがって商品を販売することまで、企業は想定しなければならない(関連記事:消費税率改定への確認が急務)。

直前3月の「駆け込み買い」で現場は混乱も

 消費税の増税は、消費者を直前の「駆け込み買い」に誘導してしまう恐れも十分にある。消費者に身近な小売店や飲食店は、この点も念頭に置いたシナリオを事前に組んで、POSレジの変更に動かなければならない。むしろ、不測の事態が起こり得るのは、こちらの方かもしれない。

 例えば、3月31日の深夜に消費者がスーパーなどに殺到した場合。レジに会計待ちの長蛇の列ができて、顧客が並んでいる途中に、日付が4月1日に変わってしまったら、店舗はどう対応するか。

 システムは4月1日になった時点で一斉に、新税率の8%に変わってしまうなら、3月31日の段階からレジに並んでいた人たちに、現場はどう対応すればよいのだろう。現場へのルール徹底が求められる。

 深夜営業が当たり前の居酒屋などの飲食店では、注文時と会計時で日付が違うのは日常的な光景だが、3月31日の夜はどうか。店舗が対応を間違えれば、それこそ16年前には全く存在しなかったソーシャルメディアなどで、苦情をその場からつぶやかれてしまうかもしれない。現場の混乱に拍車がかかってしまうだろう。

 こうした問題はリアルの店舗だけでなく、ネット通販でも同じことがいえる。最後の駆け込みでネット通販店にアクセスが集中し、3月31日時点で顧客が「買い物かご」に入れていた商品をその日のうちに決済を完了できず、日付が4月1日に変わってしまうこともあり得る。

 これ以外にも事前に想定しておくべき懸案事項は、これからたくさん出てくるだろう。今後も、消費増税をテーマとして取材活動を続けていきたいと思う。

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