富士経済、2012年の加工食品市場調査結果を発表【調理食品・加工食品コンサルタント日記】
サラダ類については、セブンプレミアム等の大手小売のPB商品の普及から予想できました。
が、コンビーフは、少し意外な印象ですね。(スマートカップの存在には気づいていましたが・・。)
成熟したマーケットの商品こそ、時流の変化や新商品投入の影響が大きいという証左だと思いますね。
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富士経済、2012年の加工食品市場調査結果を発表
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=333926&lindID=4
調味料・調味食品など71品目を分析-2012年の加工食品市場調査(5)-
-2012年見込-
◆サラダ類 538億円(前年比 7.6%増)品質保証期間の長い商品が好調
◆コンビーフ類 50億円(前年比 16.3%増)備蓄需要堅調、新容器で市場活性化
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 阿部 界 03-3664-5811)は、2012年7月から28カテゴリー401品目の加工食品について、6回に分けて国内市場を調査している。その第5回目の調査結果を報告書「2013年 食品マーケティング便覧No.5」にまとめた。
この報告書では、農産加工品26品目、畜産加工品12品目、水産加工品18品目、乳油製品15品目の4カテゴリー71品目の国内市場動向を調査した。なお、残り7カテゴリー70品目の調査結果については、今後報告する。
<注目市場>
1.サラダ類
【食べきりサイズ、品質保証期間の長い商品が好調】
サラダ類は、定番の「ポテトサラダ」「パスタサラダ」などのマヨネーズで和えた商品が多く、業務用が市場の中核となっているが、2008年頃から市販用のパウチ包装商品が浸透し需要が拡大している。
2011年は、東日本大震災(以下大震災)の影響により、業務用も外食向けは不振が続いたが中食惣菜、製パン向けの好調や市販用の好調などで市場は微減に留まった。特に市販用では45日間程度の品質保持期間のあるパウチ包装商品が好評となった。2012年は、業務用、市販用共に好調であり、市場は前年比7.6%増の538億円が見込まれる。
市販用では単身者や高齢者夫婦世帯で食べきれるサイズの商品が好調となっており、業務用では品質保証期間が長い商品が好調となっている。市販用のミニパック商品も品質保証期間が長い商品がほとんどであり、今後も増加すると見られる。
2.コンビーフ類
【備蓄需要は堅調、新容器の商品投入で市場活性化】
牛肉を100%使用したコンビーフと、牛肉20%以上と馬肉など他の肉を使用したニューコンミートを対象とする。かつて高価だった牛肉の代替品として需要を獲得してきたものの、2006年から2007にかけて原料となる牛肉や包材の高騰による値上げで買い控えられ市場は大幅減で推移した。しかし、2009年に新型インフルエンザの大流行をきっかけに備蓄用として見直され、市場はプラスとなった。
2011年は、特に官公庁や企業を中心に大震災による備蓄需要が大きく拡大し、市場は前年比13.2%増の43億円となった。
2012年は、参入企業の販促強化や新容器の商品投入もあり市場は活性化しており、備蓄需要も引き続き旺盛であったことから市場は前年比16.3%増の50億円が見込まれる。
明治屋が缶から切り替えを進める「スマートカップ」は消費者の利便性を高めた商品として需要拡大が期待される。また、今後、自治体の条例などにより官公庁や企業向けの備蓄需要が高まると予想される。
3.生クリーム
【和菓子チルドデザート需要取り込み、市場拡大】
生クリーム市場は、業務・加工用が8割を超えている。
2011年は、業務・加工用では洋菓子店、ホテルや外食向けは大震災の影響を受けたが、CVS、量販店の手作り風デザート向けは好調となった。市販用では調理用需要の拡大に伴って、小容量商品の需要が増加した。
2012年は、CVS向けが店舗数拡大などもあり好調が続き、洋菓子店やホテル、外食向けも回復しつつある。商品面では低価格の低脂肪商品の採用増や乳価の値上げもあり、前年比2.0%増の1,141億円が見込まれる。
コンパウンドクリームでは、作業性や保型性などの機能を付加した商品の販売が進み、差別化競争が激化していることから、今後も低価格・低脂肪分の付加価値機能の高い商品が開発されると見られる。ロールケーキブームが一段落し、現在CVSなどでは和菓子チルドデザートの人気が出ており、和菓子でも洋風の要素を取り入れやすい生クリーム使用商品の開発が進むと見られる。
4.ポーションクリーム
【FFやCVSのコーヒー販売注力により需要拡大】
コーヒー、紅茶に使用される個包装タイプのクリームを対象とする。
2011年は、森永乳業の「クリープ」発売50周年の販促強化と、メロディアン「メロディアン・ミニ」発売35周年記念の限定商品のキャンペーン実施が奏功し、市場は前年比5.1%増の312億円となった。
2012年は、FFやCVSがコーヒー販売に注力したことで、減少が続いていた業務用の販売増加が見込まれる。また、市販用では上位企業の記念商品の好調などもあり、市場は引き続きプラスが見込まれる。
市販用では低価格のPB商品の拡大により、NB商品も低脂肪商品や無脂肪商品のほか、乳脂肪分の高いおいしさ、パッケージデザインに楽しさを訴求するなど価格によらない差別化した商品開発が進められると見られる。
<調査結果の概要>
1.農産加工品
副菜である漬物は消費者の節約意識の高まりにより購買機会が減少し、購買層が高齢化し若年層に広がっていないことなどで縮小が続いている。納豆や豆腐も低価格化が続いており、縮小している。豆腐は日持ちの良い充填豆腐や相模屋食料「ザクとうふ」などで差別化が図られているものの、レギュラータイプの低価格化が続いている。
2.畜産加工品
ハム類、ソーセージ類は大震災後に内食化が以前にも増したことで需要が拡大したが、その後は価格競争の激化により、2012年は厳しい状況となっている。コンビーフ類や牛肉味付缶詰は、大震災以降の量販店における防災フェアで露出が増えたことや、官公庁・企業の備蓄需要が旺盛なことから2012年の市場はいずれも大きく増加の見込みである。
3.水産加工品
水産加工品は食の洋風化による嗜好の変化などで消費が低迷し、縮小が続いている。需要の低迷が続くのりでは国産原料不足による原料高騰を背景に、量販店のおにぎり向けなどで韓国や中国産に切り替える動きが見られる。塩辛及びめかぶは三陸を拠点とする企業が徐々に回復していることから、2012年は各市場共に実績が回復するとみられる。水産缶詰は大震災後に食した消費者の再評価が進み、家庭内のおつまみ需要が増加している。
4.乳油製品
原料となる生乳の生産量やチーズの輸入量などに左右される市場である。ナチュラルチーズにおいて、主力のシュレッドが低価格のコストメリットが支持されて高伸長となっており、クリームチーズ、カマンベールチーズは販促効果により需要の拡大が維持されている。プロセスチーズは、スライスが増量販促の復活で伸長し、新規参入が見られたベビータイプも好調である。
<調査対象>
農産加工品:漬物、キムチ、煮豆、納豆、凍豆腐、豆腐、豆腐加工品、味付け油揚げ、こんにゃく、なめ茸茶漬類、山菜加工品、味付けメンマ、はるさめ、加工ごま、ジャム類、スプレッド類(市販用)、素材系トマト、サラダ類、素材缶詰、果実缶詰、冷凍野菜、ポテト加工品、素材系ミックス、冷凍果実、はちみつ(市販用)、こんにゃく米
畜産加工品:ハム類、ベーコン、生ハム、ソーセージ類、ドライソーセージ、チキン加工品、冷凍からあげ、焼肉類、牛肉味付缶詰、コンビーフ類、食肉加工品缶詰、やきとり缶詰
水産加工品:魚肉ハム・ソーセージ、水産練製品、風味かまぼこ、パックおでん、のり、韓国のり、海苔佃煮、昆布佃煮、かつおパック、塩辛、もずく酢、めかぶ、スモークサーモン、水産缶詰、青魚缶詰、ツナ缶詰、辛子明太子、鮭フレーク
乳油製品:バター、市販用マーガリン類、業務用マーガリン類、プロセスチーズ、ナチュラルチーズ、クリームチーズ、カマンベールチーズ、チーズフード、チーズフォンデュ、チーズスプレッド、市販用チーズ、生クリーム、コーヒー用クリーム、ポーションクリーム、インスタントクリーミーパウダー
<調査方法>
富士経済専門調査員による対象企業及び関連企業・団体等への直接面接取材と文献調査
<調査期間>
2012年11月~2013年1月
以上
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