ASEANの食品・飲料産業は水処理ビジネスの有望市場【調理食品・加工食品コンサルタント日記】

水処理ビジネスのターゲットとして、
海外の食品・飲料産業は確かに有望なターゲット問い壊疽ですね。

特に、鳥インフルエンザなどの影響から、
食品製造に対する安全性意識が高まったことから、
メーカー側が食品・飲料の加工の際に水処理技術を用いるようになった、というのは
非常に納得できる話だと思います。。

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ASEANの食品・飲料産業は水処理ビジネスの有望市場
http://www.nikkeibp.co.jp/article/asiacolumn/20130311/343349/?P=1



アジアの水処理ビジネス最新事情

 2012年から2016年にかけて、アジア太平洋地域の食品・飲料産業は、水処理・廃水処理企業に対して大きなビジネスチャンスが到来する。2011年の食品・飲料(F&B)業界における水処理・廃水処理ソリューション(WWWT)市場は、アジア太平洋地域が世界市場の35.0%を占めている。2008年から2009年にかけての景気減速の後、収益は回復し、2016年までには世界でもっとも需要の見込める市場になると予想される。

 食品・飲料業界は、水を食品加工の工程で使用するだけでなく、商品の主要成分として飲用水を不可欠とする。そこで、高純度水を製造するコスト効率の高い技術が強く求められている。また業界では、廃水放出にかかわる産業上の規制が足かせとなっている。このため、水の循環利用および再利用をはじめとする水処理・廃水処理ソリューションに投資する流れがいよいよ確かなものとなってきた。

 水処理・廃水処理ソリューションのエンドユーザーの中でもっとも大きな割合を占めるのは、酒類・飲料メーカーである。廃水処理業界では、今後もひき続き、食品加工企業全般における汚染防止対策にもっとも力を傾注する見込みだ。食品加工業からの廃水が環境に及ぼす影響を減らすべく、先進的で革新的な技術の開発が望まれる。

イスラムのハラル食品市場と水処理ビジネス

 タイでは、肉製品、加工食品、普通飲料およびビール等の生産が増加しているため、有望な市場と言える。アジア太平洋地域内の発展途上国では、タイ以外にフィリピンが、タイに匹敵する規模で各種ビールを生産している。

 食品・飲料業界の投資企業(例えばネスレ、コカ・コーラ・アマティルなど)にとって、2億3250万人というインドネシアの巨大な人口は、きわめて魅力的だ。インドネシアは屈指の肉製品生産国であり、チーズやその他の乳製品分野でも近年急速に生産を増加している。

 ベトナム経済は好調で、飲料や加工食品、とりわけ、ビールと米菓分野への投資企業やメーカーの参入先となっている。マレーシアは鶏肉加工でトップクラスに属している。イスラム人口が世界で20億人近くに達するおかげで、ハラル食品(イスラム教徒用食品)の市場は年5470億ドル規模と試算されている。同国はハラル食品市場で世界のリーダーたらんとしており、今後5年間は肉製品加工工場の増加が期待できる。

肉処理加工、乳製品、ノンアルコール飲料で高まる水処理需要

 チーズおよびその他の乳製品はアジア太平洋地域の中で成長を続けている部門だ。可処分所得の多い中流家庭が増加し、これらの層の需要に応えて生産を拡大することが今後も見込まれる。人口の多いアジア太平洋地域の莫大な需要を背景に、テクノロジー関連のビジネスチャンスは多様であるが、とりわけ注目に値するのは廃水処理システムであり、その代表は、チーズおよびその他乳製品の廃水からバイオガスを回収する嫌気性処理システムだ。メーカー各社が自国近隣のASEAN諸国に新たな市場を開拓することに積極的であるため、チーズおよびその他乳製品の取引は今後もアジア太平洋地域全体で拡大するだろう。

 アジアのビール市場は、同地域が世界人口の60%超の人々を擁する場所であるだけに、アルコール業界にとってはおろそかにできないカテゴリーとなっている。人口動態の変化と所得増大がこの地域全体のビール需要を押し上げている。これをさらに後押しする要因は、えり抜きの銘柄に高めの価格を設定できる余地が存在すること。タイとフィリピンを筆頭とする生産設備の大幅な増加は、水処理・廃水処理ソリューション(WWWT)にとって、もっとも大きなビジネスチャンスを提供することになるだろう。

 ノンアルコール飲料は、生産設備の大幅増という追い風を受けて、特にアジア太平洋地域において、きわめて大きなビジネスチャンスを見込める部門である。飲料生産に欠かせない成分の4分の3以上が水であるため、今後5年間は着実な成長が続くと予想される。とりわけ水処理ソリューションの分野にとっては魅力的だ。飲料会社は引き続き、炭酸飲料ではなくより健康的な飲料へ、多様な部門に投資すると見られている。

 マレーシア、インドネシア、タイなどの東南アジアの国々では、肉製品の中長期にわたる展望は明るいだろう。これらの国は鶏肉の生産量においてアジアでは抜きん出ている。水は肉調理品の原料成分にはならないが、屠殺体の冷却に使用されている。ろ過やオゾン処理(バクテリアやウイルスおよび臭気の除去)によって冷却水を再利用し、ボイラー補給水や高温の洗浄水などに応用するといった、大きな将来性が見込める。

競争のカギ握る現地化戦略

 アジア太平洋地域の食品・飲料産業にかかわる水処理・廃水処理業界の大手のうち、主立った面々は、シーメンス・ウォーター、GEウォーター、ヴェオリア・ウォーターである。これらの企業はアジア太平洋地域にとどまらず世界的にも存在感を有している。その次に控える中堅企業の代表は、オビボ、エコラボ、ハイフラックス、デグレモンなどだ。3番手となるのは、小規模の水処理・廃水処理ソリューションを提供する地元企業で、市場の35~45%を占めている。一方、エンドユーザーの主な顔ぶれには、食品・飲料製造工場、飲料ボトル詰め工場、食肉処理場、乳製品工場などがあげられる。

 競争上の優位を勝ち取る拠りどころとしては、コスト面での競争力や現地拠点の拡充、アフター・サービス、製品の品質、専門技術、信頼性、委託業者との関係などがあげられる。現地に拠点を置くことは、メンテナンスや修理等の各種アフター・サービスを実施する上で重要だ。顧客は迅速な対応を求めるので、現地拠点を拡充することはアジア太平洋地域ではとりわけ鍵をにぎっている。

水処理にかかわるビジネスチャンス

 アジア太平洋地域の食品・飲料産業にかかわる水処理業界では、膜ろ過、活性炭などによる粒状ろ過、消毒装置などの分野に高い将来性が見込める。粒状ろ過装置は水処理ソリューションの中で相当な割合を担っていたが、業界全体の成長と比較すると、その成長のペースは減速している。

 他のカテゴリーと比較した場合、膜ろ過は高い年平均成長率を達成する見込みだ。また、価格値引きと効率性向上が寄与し、ますます人気が高まっている。売り上げ拡大に貢献した主な要因は、チーズおよびその他の乳製品、ビール、飲料等の部門による旺盛な需要である。また膜ろ過は、食品・飲料業界、とりわけ、酒類・飲料部門の水処理ビジネスにいよいよ深く浸透しつつある。

 食品製造における安全性意識が高まったことにより、メーカーは食品・飲料の加工の際に水処理技術を用いることを後押しされた。ただし、肉類製品の製造の場合、水は原料成分として使われないために、水処理ソリューションの採用は、食品・飲料部門全体と比べると相対的に少なくなる。

廃水処理にかかわるビジネスチャンス

 アジア太平洋地域の大半の国では、汚水排出基準は厳格に守られるべきものと考えられている。もっとも、評判のよい大手の食品・飲料メーカーはすでにこのような規制にほぼ従っている。排出に関する厳しい法規のおかげで、廃水処理・回収技術に対する需要は今後も衰えることはないだろう。この技術の主なものには、膜分離活性汚泥法(MBR)と膨張粒状汚泥床法(EGSB)がある。

 廃水処理ビジネスの主役は、ひき続き食品加工企業における汚染防止処理となるだろう。食品加工会社からの廃水が環境に及ぼす影響を低減するために、先進的で革新的な技術の開発が期待されている。

 処理システム別の売上傾向は、今後も全般的に変わりがないと予想される。二次処理は大幅な売り上げ拡大が見込まれるが、近年、廃水処理に好気性処理システムと嫌気性処理システムを併用することが頻繁に見られるようになってきた。これを好んで採用しているのは乳製品メーカーと酒類メーカーである。
「排水ゼロ」に向けた技術革新も加速

 アジア太平洋地域は、食品・飲料業界における水処理・廃水処理ビジネスの新たな有望市場として急速に台頭している。タイとインドネシアは、2016年までこの分野でもっとも高い将来性を有する国であり続けるだろう。それは、これらの国が食品にかかわる技術に関して急速な工業化を遂げるとともに、都市人口が膨れ上がり、加工食品や加工飲料に対する需要が生じた結果である。

 ベトナムにおいて水処理・廃水処理ソリューションの売り上げ拡大が見込めるのは、食品・飲料メーカーの工場増設の見通しと密接に結びついている。増設の理由は、人口が着実に増えていることと、購買力が上昇した中流層が拡大し、そのニーズに対応するためである。

 水関連産業と供給・流通における容赦ない革新と研究・開発を背景に、技術開発の潮流は、工場全体の廃水再利用・リサイクルというコンセプトに向けて流れ、最終的には「排水ゼロ」というコンセプトに統合される方向に進んでいる。

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