食品値上げラッシュの様相激しさ増す小売りvsメーカー攻防戦【調理食品・加工食品コンサルタント日記】
あくまで食品メーカーの観点で見た場合、
小売業をターゲットとするとこうした厳しい価格要求を迫られるのは間違いないでしょう。
特に、既存の売上構成比が高い場合、
こうした小売マーケットのお客様を無碍にすることは出来ません。
けれども、中長期的には、こうしたターゲットの構成比を少し減らし、
より高い利益を確保できるターゲットを開拓しようとすることが必要なのは間違いありません。
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食品値上げラッシュの様相激しさ増す小売りvsメーカー攻防戦
食品値上げの動きが鮮明になってきた。キユーピーは7月から家庭用と業務用のマヨネーズを最大で9%値上げする。原材料となる食用油が09年5月時と比較して1・4倍にも高騰しており、価格に転嫁せざるを得ないと判断した。値上げは2008年に行った10%の値上げ以来となる。
また、日清オイリオグループは、12年に3回行った食用油の値上げを、4月にも再度実施。当時は3回で家庭用を計40円値上げしたが、今回は一度に30円の値上げとなる。
日本ハムも08年以来となる“減量”値上げを7月から敢行。価格は据え置くが商品の内容量を平均で10%減量させる。はごろもフーズは5月から主要シーチキン製品を最大で6・1%の値上げと量目の減量を行った。
過去に食品メーカーがこぞって値上げを発表したのは07年のことだ。これに対抗する形で小売り各社は価格の安いPB(小売り自社企画商品)を大々的に拡販、日本のPB市場が拡大する契機となった。その後も11年のパン・麺類、12年の食用油など限られた品目で小幅の値上げは行われたものの、全体に広まるには至らなかった。
だが、今回はそうも言っていられなくなりそうだ。
というのも、07年の値上げラッシュ時にはなかった円安の影響が加わるからだ。実は以前からも「海外での魚食文化の浸透で、魚の買い付け時の入札価格は上がっていた。だが、円高でそれが相殺されたため表面化しなかっただけ」と水産卸業者は指摘する。
魚だけではない。「ハム・ソーセージの主原料である海外産の豚肉価格が、海外や輸出国国内での需要増で高騰している。従来より10%ほど上がっている」(日本ハム)。かつて中国の“爆食”で日本の買い負けが表面化したことがあったが、急激な円安でそれが再現される可能性がある。
メーカーにとっての今後の最大の焦点は、力関係の強い小売りが、納入価格の値上げをのむかどうかだ。これまでの値上げ局面でも、消費者離れを恐れる小売りが、卸やメーカーからの値上げ打診をはねつけたことで、しわ寄せが及ぶケースが少なくなかった。
今回、「小売りは値上げを受け入れる代わりに販売奨励金の増額を要求している」(大手メーカー)というが、体力のないメーカーにとっては厳しい話だ。
原価高騰がすでに業績に表れているメーカーもある。はごろもフーズでは12年度決算で原価高騰を販売管理費の削減でカバーし店頭での特売を抑制したところ、売り上げ減も加わり営業損失が予想の倍以上の17億円にまで膨らんだ。
今後、小売りと卸、メーカーとの間で、値上げをめぐって攻防戦が激しくなるのは必至だ。来年4月には消費税率引き上げが予定されている中で、はたして店頭価格を引き上げることができるのか。価格転嫁がスムーズにいくかどうかはそこにかかっているといえる。
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